オイラ的充実読書ログ。

人生を充実させるために、本を読みます。

筒井康隆の小説感想24冊目『家族八景』

精神感応能力がある主人公七瀬が、その能力を隠しながら家政婦として様々な家を転々として、その家族を内面から見る話。 たいてい自己中心的な欲が強い登場人物ばかりが出てくる。ここまで表裏が離れているやつばかりではないはずだ、と思うが、オイラ以外の…

筒井康隆の小説感想23冊目 『文学乱調文学大辞典』

辞典風ギャグの羅列。 付録の読み物はなかなかの分量。 軽薄な辞典、というのもなかなか趣深いなあ。

筒井康隆の小説感想22冊目 『日本列島七曲り』

・誘拐横丁 町内の人々が数珠つなぎ的に誘拐する話。 やられたがりの最上の奥様がいい感じ。 ・融合家族 二組の夫婦がそれぞれの家を同じ土地に立てた話。うまい具合に家が融合されているらしい。 最後にはそれぞれの夫婦たちも融合されたし、前の小説のフリ…

筒井康隆の小説感想21冊目 『脱走と追跡のサンバ』

この世界から脱出したい「おれ」が、支離滅裂に追いかけられる話。 追いかける「追跡者」、よくわからない立ち位置に「正子」がいる。 この小説は、頭のいい人が頭の中の想像の幅を広げ、その振り幅の運動を楽しむ小説のように感じた。ある意味、文字で読む…

筒井康隆の小説感想20冊目 『12人のアップルパイ』

『初春夢の宝船』遠藤周作 医者たちが憧れの美少女の体内に入って身体を治そうとする話。 筒井康隆によると、これはパロディーであるらしいが、なにぶん時代が違うので元ネタがわからない。 ただ、最後が映画の終わりのようなものの言い方で終わっていた。 …

筒井康隆の小説感想19冊目 『緑魔の町』

いたずらで閉じ込められた地下倉庫から脱出したら、街中の人間が宇宙人に乗っ取られていた話。 脱出したら家族や街の人が変わっていて、日常の変転がよく描かれていて、子供にも読みやすいだろう。 腹が減りすぎて家族なんぞクソ喰らえにってるとことか、市…

筒井康隆の小説感想18冊目 『馬は土曜に蒼ざめる』

『横車の大八』 昔いたといわれるよく茶々を入れる大工の大八の逸話をご隠居と小説家で楽しむ。 ほのぼのとしていて、大八さんのキャラクターに端からすると惹かれる。 ただ、口うるさい人は近くにいると大変。友達にはなりたくない。 適度な距離、今だとテ…

筒井康隆の小説感想17冊目 『革命のふたつの夜』

『くさり』 目の見えない少女が父の狂気的趣味の世界の扉を開ける。 後半はなかなかの恐怖小説。 目が見えないところが読者とリンクして想像の域を広げる。 『となり組文芸』 浅草を舞台に、文豪たちがやっている小競り合いをスケールダウンして描いている。…

筒井康隆の小説感想16冊目 『心狸学・社怪学』

『条件反射』 事故を起こして、内臓が動物のものに入れ替えられる話。 入れ替えられた動物に因んだ反射をしてしまう。 落語的なオチ。 『ナルシシズム』 おもうがままのはずのロボットにおもうがままのことをしようとするのだが、、、 人間風のロボットに、…

筒井康隆の小説感想15冊目 『異形の白昼』(筒井康隆・編)

『さまよう犬』星新一 男女が夢でつながっていたというロマンティックな話。 女が彷徨う犬の夢を見る。いつも見るもんで、その犬のことがだんだんと好きになってくる。 そのうちそんな夢のことを忘れ結婚し、幸せに生活していたあるとき、なにげなく夫はある…

筒井康隆の小説感想14冊目 『霊長類南へ』

『霊長類南へ』 最終核戦争が勃発した。人類絶滅に向かうまでの人間の異常で過剰な生きる欲望を描いた話。なんと言っても、キャラクターのコミカルさが良い。セリフがいい。恐怖に慄いたアナウンサーの語尾が全部「ありましょうか」だったり、チンケなプライ…

筒井康隆の小説感想13冊目 『わが良き狼』

わが良き狼 『地獄図日本海因果』日本海の自衛隊にわけがわからないくらいなことが起きる話。北朝鮮の艦隊や、昔の帝国海軍の連合艦隊が出てきたり、、、まあ、戦争の歴史をあれこれミックスしてるんだろうけど、疎いオイラにはようわからんかったけど、キャ…

筒井康隆の小説感想12冊目 『ホンキイ・トンク』

ホンキイ・トンク 『君発ちて後』夫の蒸発に、妻は夫を捜しながら、周りの事柄に女の欲求不満的妄想が膨らむ。最後の方の狂ったような妄想は、大きな目的のないところだけどつい引き込まれてしまう。夢のような、気狂いのような、面白い男性的な雰囲気の女性…

筒井康隆の小説感想11冊目 『筒井順慶』

筒井順慶 『筒井順慶』歴史上の人物「筒井順慶」の小説を書くことになった著者が、いつものドタバタを交え、筒井康隆節の効いた筒井順慶の歴史小説をを描く様を描く。歴史小説と銘打ってるからか、ところどころ啖呵を切るセリフが入っていて、気持ちがいい。…

筒井康隆の小説感想10冊目 『幻想の未来』

幻想の未来『幻想の未来』遠い未来の地球。物はなくなり、放射能の汚染する中、適応を遂げた生物が、食料、他の生物、何かを探し求め、生きる。物質がなくなり、大気に意識が残る、という精神文明の世界。現代でもふと考える、「何の為に生きているのだろう…

筒井康隆の小説感想9冊目 『にぎやかな未来』

にぎやかな未来『超能力』おじと甥が超能力で相手の心を読み合い、殺し合いに発展する話。相手を殺そうとするとき、ツボで殴ろうとしているとか、銃弾があるかないかわからないだろう、だとか心を読み取る能力で話は展開していくが、予知の能力でオチになっ…

筒井康隆の小説感想8冊目 『アルファルファ作戦』

『アルファルファ作戦』 もうほとんどの人が地球に住んでいない時代、そこに残るいまより長寿になった高齢者が、侵略してきた異星人と対決する。 この話は、寂しさと和やかさが入り混じっている。 侵略する異星人もどこかでつまはじかれた高齢者たちで、相通…

筒井康隆の小説感想7冊目 『アフリカの爆弾』

『台所にいたスパイ』(1966) 町内みんなスパイで殺し合いする話。 スパイ同士で殺し合うのは「平和のためだ」と、主人公は答えるが、このセリフに本意の何パーセントが入ってるんだろうか。 「平和の使徒スパイ万歳」 『脱出』 テレビドラマの世界と現…

筒井康隆の小説感想その32 『馬の首風雲録』

『馬の首風雲録』(1965年) 遠い星の惑星間戦争の様子を、戦争ばあさんと4人の兄弟の視点で描く。 戦争の悲惨さと、カッコよさがにじり寄ってくる。 それがまた、滑稽にコミカルに描かれていて読んでいて軽く浮遊感すらある。 そして、読了後、何とい…

筒井康隆の小説感想その31 『三丁目が戦争です』

『三丁目が戦争です』(1971年) 子どものケンカが発端で団地と住宅地が戦争を始める話。 団地の近くに公園を牛耳っている女の子、月ちゃんが近所の子に恐れられている。 おかしい、と思ったシンスケくんは、月ちゃんに闘いを挑む。 しかし、返り討ちに…

筒井康隆の小説感想その29 『ちきゅうはおおさわぎ』

『ちきゅうはおおさわぎ』 宇宙からやってきた石に命を吹き込まれた地球の全ての鉱物が動き回ってしまうという話。 ちきゅうはおおさわぎしているが子ども用のおおさわぎなので、オイラはの心は空騒ぎしない。 落ち着いたもんである。逆にていねいな言葉を使…

筒井康隆の小説感想その28 『うちゅうをどんどんどこまでも』

『うちゅうをどんどんどこまでも』 子どもが宇宙船にのり、なすがままにユートピアを発見する話。 オートメーション冒険。 子どもたち二人が、古い宇宙船にのって、ボタンを押す。そうするとたちまち、その宇宙船は宇宙に飛び出すのだが、操作方法がわからな…

筒井康隆の小説感想その27 『かいじゅうゴミイのしゅうげき』

『かいじゅうゴミイのしゅうげき』 ほうしゃせいぶっしつのために産まれたかいぶつゴミイがゴミのあるところへ行き、暴れ回る。 小学校低学年向け作品。 筒井節として、放射性物質が間違えて持ってこられて怪物を産んだところ、大人が自分が助かることを考え…

筒井康隆の小説感想その26 『ベトナム観光公社』

『ベトナム観光公社』(1967年) 新婚旅行に行こうと思ったら、流れ流れて意外とベトナムの観光用戦争が良かったからそのままいたいな、なんてな話。 今年の旅行のブームは土星だそうだ。 しかし主人公は、ブームには乗らず、婚約者と違う星へ旅行へ行こ…

筒井康隆の小説感想その25 『お玉熱演』

『お玉熱演』(1966年) 歌手志望のお玉が、わけもわからず厳しいダメ出しの中で演技をさせられる話。 お玉は歌手志望だった。 突然訪問したテレビ局の人間と名乗るものに、出演依頼をされる。 矢も楯もたまらず喜び、契約をするお玉。 連れていかれたの…

筒井康隆の小説感想その24 『血と肉の愛情』

『血と肉の愛情』(1965年) 愛するほど食べたくなる奴らの心理描写付きの食べあい。 感想 カニバリズムの世界。加えて相手の心が読めて、激しい感情、例えば心の苦悩や愛する気持ちなどが自分の意識に入ってくると、たまらなく食欲が激しくなる。 これ…

筒井康隆の小説感想その23 『カメロイド文部省』

小説が楽しめない星の人間と女の強かさを見せつけられる話。 あらすじ 小説のない文明の星に、小説を書いてくれと誘われて主人公とその妻はその星に招待された。 食事の席で実際小説のアイデアを聞かせても、フィクションということが通じず、ことごとく却下…

筒井康隆の小説感想その22 『時越半四郎』

『時越半四郎』(1966年) 変わり者の武士半四郎の未来的視点にみる、価値観の違いの話。 あらすじ 武士の子に生まれた半四郎は、一風変わった若者だった。 彼には姿かたちが周りと違っていて、冴えた知性が持っていた。 ある日、同輩の岡村喜七郎から恥…

筒井康隆の小説感想その21 『マグロマル』

『マグロマル』(1966年) 各星の大使が集まって会議をするが、それぞれの性質がバラバラで、なんらまとまらない、という話。 あらすじ 通訳の男にある会議に行くよう指示が入る。 そこは、それぞれの星の人間の重力に合わせて38の通路があり、そこを…

筒井康隆の小説感想その20 『最高級有機物肥料』

『最高級有機物肥料』(1966年) 人間の排せつ物を最高級の食べ物とする植物人間が、それがどれだけ美味しいかを語りかけてくる話。 あらすじ 主人公は外交官。総裁に言われ、ある星の外交に回されそうになる。 しかし、その星は何人も大使がやめて帰っ…