オイラ的充実読書ログ。

人生を充実させるために、本を読みます。

筒井康隆の小説感想17冊目 『革命のふたつの夜』

『くさり』

目の見えない少女が父の狂気的趣味の世界の扉を開ける。

後半はなかなかの恐怖小説。

目が見えないところが読者とリンクして想像の域を広げる。

 

『となり組文芸』

浅草を舞台に、文豪たちがやっている小競り合いをスケールダウンして描いている。

オチが艶があってバカバカしい。

 

 

『巷談アポロ芸者』

アポロの月面着陸の様子と、SF作家のテレビ出演を絡めて描いた話。

科学者の面々が必死になって、白眼になりながらも出演してるってのは人間らしくて笑える。

 

 

コレラ

感染病のコレラがホモセックスなどを大元に拡がることを独白する話。

主人公の自己中心的考えが尖っている。

他国の小説『ペスト』よりいかに優れてるか、という着眼点が要所。 

 

 

『泣きがたり性教育

校長が女子中学生に性教育をしようとして、逆にされてしまう話。

時代と性別でのミスマッチが肥大している。

現代だと、エロ漫画を彷彿とさせる設定にニヤリとする人もいるかもしれない。

 

 

『深夜の万国博』

深夜に万博に行ったら、スパイ同士で殺し合っていた話。

途中、万博に行こうにも宿泊するところがないことを貧乏家族と相部屋するという場面で皮肉るところが和み。

 

 

『革命のふたつのよる夜』

教育者が革命をおこそうとする学生と対峙する話。

一つ目の夜は革命側と対決をし、2つ目の夜は革命側に取り込まれ、なすがままになっている。

2つ目の夜は、教育者、革命側の学生どちらにも思いやりがない描写になっていて、奥さんがひたすら傷つけられる。

自我肥大しすぎだなあ、良心はみんなないのかなあ、などと腑抜けた気持ちになった。