オイラ的充実読書ログ。

人生を充実させるために、本を読みます。

筒井康隆の小説感想18冊目 『馬は土曜に蒼ざめる』

『横車の大八』

昔いたといわれるよく茶々を入れる大工の大八の逸話をご隠居と小説家で楽しむ。

ほのぼのとしていて、大八さんのキャラクターに端からすると惹かれる。

ただ、口うるさい人は近くにいると大変。友達にはなりたくない。

適度な距離、今だとテレビの中にいるくらいでちょうどいいと思うようなキャラクターだ。

 

『息子は神様』

後光の指す赤ん坊が産まれた話。

特別な存在がなかなか育たない日本への皮肉かな。

自分が500円タダでもらえる代わりに赤の他人が100万もらえるならもらうか、というと、もらわない人が多いそうだ。

相対的に不幸になる、ということだろうねえ。

どんどん人は、頭が良くなってる。

 

 

『空想の起原と進化』

若手作家と老大家とを原始時代に置き換えて行ったり来たり描かれる。

今も昔も空想の質は実は変わってないんじゃないか?という空想の話。

 

『混同夢』

コンドームを作っている会社に努めている男が家庭を守ろうとするが、会社側の課長や社長は会社の聞きだと家族をないがしろにさせようとする。

オチが急降下気味で、最後最後は力が抜ける。「いろいろあったがこれからもよろしく」とかそんなセリフで済まされたのか?

 

 

『逃げろや逃げろ』

学生運動の闘争に巻き込まれた哀れなサラリーマンの話。

主人公以外のキャラクターが狂気。

主人公の不幸さ加減が、悲劇的喜劇。

 

 

『人類の大不調和』

万博にひょいと現れるソンミ村館。その中では虐殺が起こっていて、万博内にも死者や負傷者が出て、、、

オチは、なんとも言えない。

 

 

『肥満考』

女性作家が、太り過ぎ出回りからのストレスに耐えかねて殺意をぶっ放す話。

途中から、取材で行ったアフリカの動物を撃つ話と日常生活を融合させての表現をしている。

ノイローゼの人間が狂人的に変化させていくのは筒井康隆の十八番。

デブ専に切り換えられるだけの強さがあれば。。

 

 

『馬は土曜に蒼ざめる』

競走馬に脳を移植して、ダービー優勝を狙う話。スマートに話が進み、全体的に貴族的な雰囲気が漂う。

憎らしい敵方の女は、精神と時の部屋に知らない赤ん坊7人くらいと入れてやったらいい。多少は母性に目覚めるだろう。